dedpの思いつき哲学

何か思いついたものそのまま書きながら考えたり。過去の黒歴史ノートが火を噴いたり。

思いついた小話 3xxx年のとある宇宙船の事故原因調査

 現時点での調査結果では 船員各位のログ、日記、巡航日誌に一部一部と矛盾が生じている。その矛盾点は各報告と網掛けのように存在しており解明するには時間がかかりそうだ。だがその矛盾点にこそ事故原因解明の手がかりがある事は明白だ。

 

調査に乗り出す前の私が持つこの船に関する知識はこうだ。

 この船は250年前に自走不可となり難破し 船員、作業員452名 すべて死亡した事故船である。

少し古い巡航教本なら大概記載されているおり当時では結構大きな事件であったようだ。

「2xxx年x月 xx発の国連木星探査船が水星木星間巡航中にてのエンジンが暴走。

18日間最大出力をキープしたまま巡航軌道を大きく逸脱。

当時の最大巡航距離 衛星軌道を大幅に越えていたため、救出は不可能と判断。

事故2ヵ月後に救援活動は打ち切り。

当時の探査船安全基準を見直す大きなきっかけとなった」

と大方このように記載されている。

 

が今回調査するにあたって個人的に軽く当時の各種ニュースログ、映像を調べたのだが、

木星到着直後に事故が発生したとされたり

エンジンが爆発したなど

報道によっても微妙に差異があり矛盾点が存在した。

 

 

また船内記録の一番の矛盾点といえば 総監督の航海日誌と他の記録に大きな差異があることである。

 

事後発生2ヶ月まででの記録で

エンジンの暴走と巡航軌道逸脱に関して 総監督の航海日誌のみには記載されていることに対して

各船員の航海日誌は日々日常的な業務について書かれている点である。

それも船の位置を計測する船員、エンジンの保守員も含めてだ。

 

一つ想定される事案として総監督より事実の隠蔽を船員に強要されたのではないかとも考えたがいくつか発見された船員個人の日記にもそれらしき手記が残された様子もない。

 

難破船捜索に関してはまだ始まったばかりである。当時の探査船といえばコールドスリープの技術もないため生活設備も充実しており、ほぼ一つの町を探索するようなものである。さらなる物証も手に入ることであろう。

 

続き→ 希望の方いらっしゃれば続編書きます。